「同じ帯なのに仕立てが選べるって何?」『難しいを難しくないに!』Vol.14 【女将紅子コラム】

月に一度、女将紅子が仕立てや和裁の基本、お客様からのよくある質問などをコラムでお届けします。

『難しいを難しくないに!』をモットーに、着物作りに役立つ知識を分かりやすく解説し、着物ライフをもっと楽しくするお手伝いをいたします。ぜひご活用ください。

第14回目は

「同じ帯なのに仕立てが選べるって何?」 をお届けします。



帯の種類はいくつかございますが、
一般的に耳にする帯は、
半幅帯、名古屋帯、袋帯のこの3種類です。

半幅帯も、袋帯も仕立て方は多少の違いはあれど、そう大きく変わりませんが、
名古屋帯は同じ名古屋帯なのに、仕立て方を選ぶことが出来ます。
つまり、仕立て方を選ばなくてはならないということですね。



名古屋帯は、大きく分けると2種類の帯に分かれます。

八寸名古屋帯
九寸名古屋帯

寸ってなに?という方も多いと思いますが、尺貫法の表記で、帯の幅を表しています。

八寸とは、 帯の幅が約30㎝前後 
九寸とは、 帯の幅が約34㎝前後 

つまり八寸と九寸は帯の幅が仕立てる前は異なりますすが、仕立てると幅はほぼ同じになります。
(実際の帯の幅は31㎝くらいが多い)

別の言い方をしますと、
八寸名古屋帯 →その幅が帯の幅になる、裏に芯を入れずに仕立てる
九寸名古屋帯 →両側を折り込んで仕立てる、芯を入れて仕立てる 
        幅が長い分=内側に折り込む縫い代        


さて、ようやく本題に。

九寸名古屋帯のメインの仕立て方がこちら↓

名古屋仕立て
(一部お客様のお好みで、平(開き)仕立てで承ることもあります)
名古屋仕立ては、体に巻きつける帯を半分に折って縫いかがっておりますので、
パッとみて、お腹に巻く部分、お太鼓になる部分と視覚的に分かりやすいのが特徴。
慣れたら問題ありませんが、畳む際、ちょっと迷う方もあり。
畳んだ際、1番厚みあり。



続きまして、八寸名古屋帯の仕立て方は
平(開き)仕立て
松葉仕立て
のほぼ2択です。
(一部お客様のお好みで、名古屋仕立てで承ることもあります)

平(開き)仕立て

手先(お腹に巻く部分)とたれ先(お太鼓になる部分)がフラットになっているので、仕舞う時に1番フラットに!
体に巻く時に該当部分の帯の幅を折りますが、幅の微調整が自分で簡単にできるので、お好みの帯幅に調整することも可能!

慣れたら問題ありませんがパッと初見で、どちらが手先でどちらがたれ先かわかりづらい方も。


松葉仕立て
手先(お腹に巻く部分)がおおよそ38㎝くらい縫いかがってあるので、パッとみた時に、手先がココ!と分かりやすいので、扱いやすい。
体に巻く時に該当部分の帯の幅を折りますが、幅の微調整が自分で簡単にできるので、お好みの帯幅に調整することも可能!

縫いかがっている部分が厚みが出るので、フラットに畳めない。


この帯の仕立て、どれが良くて、どれがダメという類のものではございません。

ああ、こういう仕立て方なのね、
それぞれの特徴って、こんな感じなのね、
こういう説明は、ここに繋がるのね、
という感じで、情報に慣れていただき、着物とより仲良くなっていただく一助としていただけたら嬉しいです。

ちょっとした知識がより着物を楽しいものにしてくれます。
ゆるゆると読んでいただき、お役立ていただけますと幸いです。


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