あ!この帯どこかで見たことがある気がする!と思ってくださった方もいらっしゃるかもしれません。
そう、こちらの帯は、拙著の「あたらしい着物の教科書」の表紙の名古屋帯です。
何度お問い合わせいただいたか分かりません!
現状は箔の色など選ばせていただき、オリジナルで作成していただいております!!
(感無量!!)
素敵なものには必ず理由があります。
その素敵な理由を一つづつ紐解いてゆきましょう。
①心華やぐ帯
キラキラは心の栄養だと思います。
こちらの帯は、控えめにキラキラが散りばめられており、、決して華美ではありませんが、心華やぐ帯でもあります。
何気なく着物を着たい時もあれば、ちょっとおしゃれしてお出かけしたい、そんな風に感じることもあります。
そんな時に、そっとアシストしてくれる、控えめなキラキラ感が、優しいですよね。
心華やぎ、気分も上げてくれつつ、寄り添ってくれるそんな帯ですね。
②甘さのバランス
これかなり大切だと思います!!(断言!!)
女将の紅子は、可愛いのがちょっと苦手。でもちょっと可愛いものを装いに取り入れたくなることだってあるのです。
手に取ったものが、可愛すぎるものだと気恥ずかしさを感じてしまう。そうすると、結局着用しないのです。
気恥ずかしさを感じさせない、可愛いさ、甘さのバランスが、大人の可愛い要素には大切だと感じます。
こちら、具象柄ではありませんが、大きな花の文様、大花紋。
可愛らしさもありつつ、なぜ甘すぎないのか、それは削ぎ落とした表現に寄るところも大きいです。
白と銀で表現する、ここに大きなポイントがあると思います。
引き算することと、申し上げるのは簡単ですが、ものづくりの工程で、引き算を見極めることは、難しい。。
こちらは良き塩梅に上がりました。
③さすがの箔遣い
西陣の帯といえば、やはり箔遣いに定評があります。
技法としてこなれていると申しますか、使い方が上手いと申しますか。。
そう感じさせてくれる帯でもあります。
この帯の柄とその柄の縁をご覧いただけますでしょうか?
縁の部分は少しフラットな印象
柄の部分は少しふわっとした印象を感じませんか?
この効果は見え方に影響を与えます。
柄がふわっと浮き出てくるように感じられます。
こういうところが、柄行きの奥深さ、それから、帯の品格のようなところに関わってきます。
ちょっとの差、それが全体の印象を変えるのです。
④実は使いやすさにも定評あり
柄感が大きい??コーディネートに悩む?
そんなことはありません。先述の削ぎ落とした表現方法の中でもお伝えしましたが、白と銀のみで表現しておりますので、コーディネートしやすい帯でもあります。
柄行が多い着物とコーディネートすると、すっと柄が溶け込み、
無地っぽい着物とコーディネートすると、柄がすっと引き立つ、
そんな帯でもあります。
小柄の方で、えーコレ柄が大きい、、、と感じていらっしゃる方もいらっしゃるかもしれませんね。
表紙の写真をご覧ください。柄はいくつかの柄の組み合わせです。小さくはありませんが、柄は因数分解できるのです。
お太鼓を作る際は、どう切り取っても大丈夫!最初からこうだった風に見えるから不思議です。
また、色を多用していないので、主張しすぎないこともポイント。
小柄さんもどうぞご安心くださいね。
素敵なものには理由があります。
本日はそのポイントをちょっと紐解いてみました。
着物や帯は、パッとみたときの第一印象、それから直感も大切です。
しかしながら、お安いものではありませんよね?
目が留まるということは、気分や好みに合っているということだと思いますが、ご自分にとって使える帯なのか、お手持ちと合わせやすいのか、ぜひ、この素敵な理由を読み解きながら、ご検討いただけたらと存じます。
最後に一言付け加えさせてください!
「この帯、本当に素敵ですよ〜!!」
以下、商品のスペックお伝えします。
■着用時期
盛夏を除くスリーシーズン ご着用いただけます。
■素材
絹70%、ポリエステル30%(金属糸風繊維)
■サイズ
仕立て前
幅36㎝
長さ約5m
※帯の仕様は九寸名古屋帯です。
お仕立て後のおおよそのサイズ
お腹側約16センチ
幅約31㎝
長さ約3m75cmから80㎝前後 ※少し長め
※加工で多少長さが変わることがございます。
この帯は、仕立ての調整で長くすることは出来ません。
【帯の長さと縮みについて】
絹糸の性質上、また帯の製織技法上、経年により多少縮む可能性がございます。
また、ご希望の長さをお尋ね致してはおりますが、縮みを鑑みて多少長めに仕立てることもございます。
絹糸は天然素材で呼吸をしています。年間を通じて湿度の低い場所での保管をおすすめします。
九寸名古屋帯ですので、一般的には名古屋仕立てがオススメです。
今回は名古屋帯仕立てを推奨しておりますが、お好みもあるかと思いますので、お選びいただけるようにしております。
仕立て方により以下のような違いがございます。
①名古屋帯仕立て(お腹に巻くところが全てかがってあります。染め帯などはほぼこの仕立て方です。)
②開き(平)仕立て(手先からたれ先まで全て同じ幅の状態です。)
→この方法の場合、裏地が別途必要(木綿素材)になりご料金も別途頂戴いたします。
芯の固さは、織りの帯ですので、一般的な固さを推奨しています。柔らかめをご希望の場合はご遠慮なくお申し付けくださいませ。
オススメは名古屋帯仕立てで、一般的な芯の固さにてお仕立てします。
お迷いでしたら、メールにてご相談お受けいたします。どうぞお気軽にご相談くださいませ。
■納期について
ご注文いただきましてから仕立てに入ります。
納期は以下の通りです。
・お仕立てのみ :約1ヶ月前後
・ガード加工とお仕立て :約1ヶ月半前後
※ガード加工はオプションでお選びいただけます。
※お使いのモニターの発色具合によって、実際のものと色が異なる場合がございます。
・ご購入に際してのお願い
PC等のアドレスを推奨しておりますが、携帯のメールアドレスをご登録いただく際は必ず以下のメールが受信できるように設定をお願いいたします。設定できておりませんとご購入確認や、発送のお知らせなどのメールがお受け取りいただけないことがございます。
cs@kinoshitakimono.com