「100年の時を刻む古民家で始まる“茶の湯ワークショップ”」『今こそ“着物”』VOL.20 都田恵理子さん

食や美容などライフスタイルの分野で活動する都田恵理子さん(ローフード研究家)による暮らしと着物を愉しむコラムを月に1回お届けしています。

今回は、「100年の時を刻む古民家で始まる“茶の湯ワークショップ”」をお届けしたいと思います。

新年の1月より毎月2回、木下着物研究所の初の企画「茶の湯ワークショップ 〜鎌倉で武家茶道に触れる〜」がスタートします。

代表の勝博さんが、これまで嗜まれてきた日本の伝統文化の一つである茶道を通して、おいしいお茶とともに、普段の生活では味わえない日本文化や特別なひとときをご一緒する企画です。

みなさまもご存知かと思いますが、会場は、研究所の拠点である築100年前に建てられた古民家。ここから始まる期待感でいっぱいのワークショップについて、勝博さんにお話を伺いました。

勝博さんは、千利休の高弟で戦国武将の細川忠興(三斎)を流祖に持つ、武家茶道の流派「三斎流」の教授者です。

モノの扱い方、人との接し方、意識など人間性を作ることにも影響を受けてきた「三斎流」について尋ねてみると、

「出雲に流派の拠点を構える三斎流のお家元とは、小規模な流派であるがゆえに幸いにもコミュニケーションを取りやすい距離にあり、お稽古をする環境もアットホームなのが魅力でもあるんです。」

と、意外な答えが返ってきました。また、三斎流は、利休の教えを伝える古流としても知られていますが、そこにも惹かれた勝博さんの言葉には、

「茶道は女性が多いイメージが強いかと思いますが、ただ、お点前や使いこなすお道具をみると戦国武将の感性が息づいていることに気がつきます。ワークショップでは、そういった魅力を男性に知っていただくことにも目を向けています。」

豊かな自然や歴史を受け止めながら、受け継がれてきた日本文化の素晴らしさを味わえる絶好の機会です。

茶道やお茶会の初心者にも気軽に楽しんでもらえるよう、洋装でもご参加いただけること、それから、茶室には、椅子を用意くださっています。

そして、茶会というとお茶とお菓子をいただけることも楽しみの一つです。

「お抹茶は、お家元がいらっしゃる出雲のお茶を使用したいと思っています。お菓子は、その日にご参加くださったときのお楽しみ!」とのこと。

伝統とともに、時代に合わせて常に新しいものに変化を遂げてきた茶道、そして着物に触れることができる話題のワークショップとなりそうです。

「当日のプログラムや開催概要を知りたい」という方は、こちらから詳細をご覧ください。私も今からとても楽しみにしています。

※こちらのコラムは、毎月1回配信してゆきます。

【プロフィール】

都田恵理子(みやこだえりこ)ローフード研究家

オーガニック業界での広報職を経て、体にやさしい食や美容を専門に情報発信を手がける。madame FIGARO.jp などで活動。譲り受けた和装小物や日本の伝統文化に触れ着物に関心を抱く。