「ソーシャルメディアが紡ぐ新しい絆」『今こそ“着物”』VOL.23 都田恵理子さん

食や美容などライフスタイルの分野で活動する都田恵理子さん(ローフード研究家)による暮らしと着物を愉しむコラムを月に1回お届けしています。
今回は、「ソーシャルメディアが紡ぐ新しい絆」をお届けしたいと思います。
今年で着物暦が9年目を迎えました。
着物に触れるきっかけは再び始めた茶道のお稽古でしたが、着物が好きな師匠のもとで、美しく装う先輩の姿に憧れていた自分を思い出します。
当時と比較すると、着姿や動作も落ち着いて、着物が自然と生活に溶け込むようになってきました。
着物初心者の頃は、衿芯をなくし、樹脂製のクリアファイルを細く切った即席の衿芯を指し込んで、春のお茶会を体験したという衝撃的な事件も今ではよい思い出です。

現在は、女将の紅子さんの内覧会や鎌倉SHOW ROOMはもちろん、発信先の情報を訪れて着物の楽しみ方を知るようになり、「お気に入りの場所」を見つけたというのが喜びとなっているのは、いうまでもありません。
なによりそのきっかけとなったのは、着物の楽しみ方を広げてくれた「ソーシャルメディア」。
そして、この存在は、家族や身近な友人との距離もグッと近づけてくれているんです。

例えば、帰省時に箪笥の着物の整理をしていた際、SNSでの素敵な紅子さんの着姿が母と共通の話題となったり。
また、前結び用帯板の利便性に着目した友人との会話では、紅子さんがYouTubeで紹介していた着用の解説を伝え合ったり。
心地よい時間を過ごせる仲間が増え、着物の魅力に触れる絶好の機会になっていることをあらためて感じています。
この春から何か新しくはじめたい、毎日を楽しくしてくれる相棒を見つけたい。最近、そんな声をよく耳にします。
着物を体験する機会は広がっています。ぜひ、着物を一緒に楽しみましょう!
※こちらのコラムは、毎月1回配信してゆきます。
【プロフィール】
都田恵理子(みやこだえりこ)ローフード研究家
オーガニック業界での広報職を経て、体にやさしい食や美容を専門に情報発信を手がける。madame FIGARO.jp などで活動。譲り受けた和装小物や日本の伝統文化に触れ着物に関心を抱く。