夏の終わりに、いざ鎌倉【くらしのこよみ友の会より】




[こちらは「くらしのこよみ 友の会」に2020年8月30日に寄稿させて頂きました記事の転載になります]

 

木下着物研究所の木下勝博・紅子です。タイトルと写真だけ見ると、夏休みの風景のご紹介のようですが...。

通常の着物のコラムは夏休みとさせて頂き、今回はご報告させて頂きたいことがございます。
この度、私共は東京・高輪より古都・鎌倉に居を移しました。


真夏の8月の後半、この時期の引越しはさすがに体に堪えましたが、早朝の鳥のさえずり、日中の蝉の音、夜間の鈴虫の声と、早速自然のBGMに癒されております。
以前から引越しを計画していたのですが、この世情が後押しをするかたちとなり、東京を離れご縁があり鎌倉に参りました。

鎌倉と言えば、首都圏の中でも最も着物が似合う街の一つだと思いますが、昨今の状況からこの夏も観光客は少なくとても落ち着いた街のように感じます。


拙宅を含め、周囲には木造の古民家も多く、着物や浴衣姿も自然と馴染みます。
観光地から奥まったところで夜はとても静かで、引越し後からすぐに早寝早起きの生活になりました。そして、早朝は海まで散歩に行き戻ってからは庭の草刈りが待っています。引越しの片付けはまだまだ終わっていませんが、庭仕事は待ってくれません。日焼けしたくないと庭仕事にはほとんど参加しない妻は毎日浴衣なのですが、私はすっかり着物や浴衣よりも作務衣の着用頻度が増しました。

世間の新しい生活様式と共に私共もこの鎌倉の地で新たに私共の生活様式を作ってゆくことになろうかと思います。

今後は都会での着物生活とはまた少し違った感覚や発想で着物のあるライフスタイルを皆様にご提案できましたら幸いです。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。