おしゃれ着だけではなく、色無地や付下げなどにも締められる帯が欲しい...
回数を締めても安心な帯が欲しい...と思った事はありませんか?
今回ご紹介させていただく菱文様蜀紅錦(蜀江錦)の名古屋帯は見た目が良いことはもちろんのこと、そんなわがまま(!)なお悩みを解決してくれる名古屋帯をご紹介します!
こちらのページでは濃地、別ページでは薄地をご紹介致します。
紅衣KURENAIの今までの帯と少し似ているけれど...何か雰囲気が違う気がする、そう思われた方もいらっしゃるかもしれません。
木下着物研究所は幾何学文様好きです。そしてこの蜀紅錦(しょっこうにしき、蜀江錦)も幾何学文様の系統になります。
今までのシャープな印象が強い帯よりも、普段のキレイ目おしゃれにも使えつつ、お茶会など少し改まった席でもカバーすることができるそんな帯が欲しいと思い、制作したものです。つまり、いつもより少しよそ行き感と申しますか、フォーマルテイストを盛り込んでおります。
デザインだけでなく、織り方にもこのテイストを表現するために気をつけたポイントがあります。
この帯をポイントは4つです。
①コーディネートのしやすさ
お客様から、一本あればある程度なんでも合わせやすい帯を!という、ご要望をよく頂きます。
この蜀紅錦(蜀江錦)の帯も、かなりコーディネートしやすい帯だと思います。
コーディネートしやすいというにはどう言うことかと申しますと、端的に申し上げるとシンプルで使いやすい帯ということ。
柄ゆきは立っている帯ではありますが、使っている色は3色のみ。
黒っぽい濃い紫色と、濃い紫の色の経糸(たていと)、緯糸(よこいと)は藤系のお色と、経糸でも使われている濃い紫の色です。
濃い色で同系色を使用した帯なので、コーディネートしやすさはお墨付き。
寒色系とあうのはもちろんのこと、赤みとも相性が良いので、頂き物のオレンジ系の付下や色無地にもあってしまう、、そんな帯でもあります。
きっとお手元に着物、そして未来の着物ともコーディネートしやすいのです。
何にでも合わせやすい帯というのは、ただシンプルであれば良いわけではないのが、実はやっかいなところ。。
では、どういうものがいいの!?というわけですが。。
その答えはシンプルでクラス感のあるものというのが、答えだと思います。
なぜその答えが出るのか、ご説明しますね。
お手元にご自分の選んだ着物だけしかない、という方は少ないと思います。
ご家族、ご親戚、それからお友達から頂いたものを複数お持ちの方が多いですよね。
お譲りいただくものって、その方が大切にされていたものが多い。つまり、クラス感がある程度ある着物が結果、手元に回ってくることが多いのです。
そんなクラス感のある着物に、シンプルなだけの帯では、ちょっと役者不足になってしまい、なぜシンプルでクラス感のあるものが良いのかの理由はここにあります。
②現代の感覚にチューニングされた柄ゆき
古典の柄ゆきなのにモダンな印象です。
それは古典の柄ゆきを、今の時代の感度にブラッシュアップしているからです。
言い換えればチューニングされていると申し上げたら良いでしょうでしょうか。
今回は、茶道の道具などで愛用されていた名物裂をモチーフにして作成した
名物裂 菱文様蜀紅錦(ひしもんようしょっこうにしき)。
元のモチーフは徳川美術館所蔵で尾張徳川家でことのほか愛用された名物裂の一つと伝わっています。
大小様々な大きさの菱文様の構成で、菱文の中に花文を配し、大きな斜状の格子を表しています。
「蜀紅」は、一般的には「蜀江」と書くことが多いかも知れません。紅衣オリジナルだけに今回はあえて紅の文字を使った「蜀紅」と表記しています。
格子、襷、亀甲などの組み合わせに花・七宝などの文様が配された蜀紅型(蜀江型)と言われる文様です。左右対称の構成でに巧みな配色で端正な印象を受けます。
よくみられる蜀紅錦(蜀江錦)は、八角形、四角形で隙間なく構成された文様の中に様々な文様が配されています。
蜀紅錦(蜀江錦)は、正倉院文様の一つです。
着物はもちろんモダンな印象の柄ゆきもございますが、古典文様がやはり多いです。
この蜀紅錦(蜀江錦)は、重めの古典文様の着物とも古典文様同士相性が良いですし、モダンなシンプル着物に合わせると帯の柄がぐん!と存在感を増します。
あら!?同じ帯??とお感じになるほどではないかと思います。
柄ゆきが古典で、今の時代の感度にチューニングされているということは、良き意味合いで2面性があるということ。
だからこそ、頂き物の柄ゆき多めの古典柄の着物にも、モダンな印象のシンプルな着物にもこの2面性が良き形で作用します。
色を同系色で3色しか使っておりませんので、合わせる着物によって柄が立って見えたり、柄があまり立って見えなかったりします。
目の錯覚ではありますが、この辺りも帯としての偏差値がぐっと上がりますよね。
現代感覚にチューニングされていてそもそも好感度高い帯ですが、偏差値まで高いなんて!凄くないですか??
③手に取りやすい帯
手に取りやすいと言う事は2つのポイントがあります。
1つ目は色柄が合わせやすいと言う事。
このポイントは先述させて頂いておりますが、古典文様で色が3色のみ使っている事。
それから金銀糸をこの帯は使っておりませんので、色柄さえ合えばスーツ地の着物から軽めの付下あたりまでコーディネートすることができます。
金銀糸を使っていないということは、カジュアルにもコーディネートとして用いやすくなります。金銀糸がないからキラキラが少ない?どうぞご安心を。博多織特有の経糸(たていと)の絹糸の光沢感があり、艶感も。
だからこそ、軽めの付下あたりまでコーディネート可能なんです!
2つ目は、頻繁に使うからこそ締めやすく丈夫であること。
ご購入される時は、色柄でお選びになられることでしょう。
しかしやっぱり手に取る帯というのは、締め心地が良いものなのです。
結びやすさ(締めやすさ)、また扱いやすさの点からも今回は博多織の八寸名古屋帯でご用意いたしました。
一般的に博多織の帯は締めやすいと言われておりますが、その理由は、経糸(たていと)の密度(経糸の本数の多さ)にあります。
博多織は、糸の密度があるのでもっちりとした質感。
ふわふわの帯には柔らかさがあり、それはそれで素敵ですが、今回目指したのは、やはり日常を力強く支えてくれる帯。そんな帯には安心感、安定感を求めました。
お気に入りで頻繁に締められるよう、織元さんにお願いして、紅衣KURENAI好みの風合いにすべく織り組織もブラッシュアップしております。
この辺りは、代表と女将の紅子が共に博多織の織元出身という経験値が生きております。
④エレガントにより見える織り組織
金糸銀糸を使われていないのに、どうしてエレガントに見えるのでしょうか?
柄行きによるところも大きいのですが、今回は織り方(組織)をかなり意識しました。
ちょっと艶々して見えませんか??
織り方によっては、博多献上柄の帯のようにマット(光沢感がない)に見えますが、今回は艶感が出るようにしたかったのです。
具体的には、経(たて)糸、緯(よこ)糸がより見えるような織り組織で織ることを選択しました。
このように糸がより見えるようにしますと、帯を締めた時に光を受けやすく、艶々して見えるのです。
とは申せ、帯を締めた時に糸が引っ掛かるようでは意味がありません。
糸が浮かないように、指に引っ掛かりにくいようにしております。
見た目の理想、締め心地の理想、両方加味して良きものが作れたように思います。
※お使いのモニターの発色具合によって実際のものと色が異なる場合がございます。