フォーマルシーンって頻繁にある方は多くはないと思います。だからこそ、ここぞというときはとにかく自信を持って臨める装いをしたいもの。
これなら大丈夫!と自信を持って場に臨める袋帯が欲しい。華やかでエレガントだけれど、これ見よがしではない品の良い上品な帯が欲しい、そんな風に思っていらっしゃる方もおられると思います。今回はそんな気持ちに寄り添ってくれるオリジナルの袋帯を作りました。
紅衣オリジナルでは、安住の地のような袋帯(西陣織)もご紹介しておりますが、同じフォーマルの帯でもこちら佐賀錦の帯は、よりエレガントで豪華なオーラを放っている帯です。
お手持ちの着物がとても豪華で華やかだったり、もう少し重厚感が欲しい時には、この帯が着物ライフを下支えしてくれることでしょう。
一般的にはこんな帯は、一生のうちに何度もご購入いただく帯ではありません。一生お付き合いのできる、そして、大丈夫だよ!と任せてね!と引っ張って行ってくれる皆様の着物ライフの先導のような存在の帯だと思います。
もしかしたら、フォーマルで着物を着る事が多い方にとっては、袋帯はこの帯は活躍機会の多いヘビーローテーションの帯かもしれません。そんな帯だと思っています。
どんな場でも自信を持って臨める、安心感溢れる重厚で魅力的な袋帯、大きなタイトルをつけておりますが、何故このように思っているのか紐解いてゆきましょう。
①安心感のある吉祥文様の柄
②コーディネートしやすい色合い
③重厚感あふれる織りである佐賀錦
④締めやすさ
ポイントを4つに分けてお話しします。
①安心感のある吉祥文様の柄
フォーマルシーンはとにかく安心感のある間違いのない柄ゆきが必須です。
これ大丈夫かな?と少しでも感じるようなものだと、せっかくのお祝いの席なのに、不安でいっぱい・・なんて事に。
この袋帯の柄は、若松をモチーフにしています。
若松は吉祥文様の一つです。
松は千年の寿命があり、四季を問わず常緑であるために縁起の良い木として吉祥のシンボル。若松は、縁起の良い文様というになります。
つまりフォーマルのシーンにぴったりの柄ゆきです。
柄ゆきは好みがもちろんあると思いますが、フォーマルの着物である場合は、フォーマルシーンに沿った柄ゆきであることも重要です。
今回は、幾何学文様のようにスタイリッシュでありつつ、フォーマルシーンに寄り添う柄で作成しています。
この帯にコーディネートする着物は、色無地、付下、訪問着、色留袖、留袖などに合わせることができます。
②コーディネートしやすい色合い
地の色が薄い藤色から白っぽいベージュの繰り返しになるように暈しで表現しています。
つまり薄藤の場所もあれば、ベージュっぽい色の場所もあるという事です。
藤色も赤みもあれば青みもありますのでとても使いやすい色合いです。
また、お太鼓の部分で薄藤が上の方に来るのか、真ん中に持って来るのかによって印象が変わりますよね。
お腹の左側に薄藤っぽい色が来るのか、ベージュっぽい色が来るのかによっても印象が変わります。
色合いとしてもコーディネートしやすいですし、色の出方によって印象も変わる、とってもコーディネートしやすい帯です。
③重厚感あふれる織りである佐賀錦
今回のこの帯は、福岡県の伝統的工芸品のひとつである博多織の袋帯です。
博多織の老舗の織元に織っていただきました紅衣 KURENAI オリジナルの佐賀錦です。
フォーマルの帯の代名詞の一つでもある「佐賀錦」ですが、フォーマル用の草履、バッグでその名前を聞いた事があるという方もいらっしゃるかもしれませんね。
佐賀錦というと京都のイメージをお持ちの方もいらっしゃるかも知れません。元々、佐賀錦は鍋島錦という九州の佐賀・鍋島藩の奥方様から始まった手工芸品。つまり佐賀錦は博多織の一つの分野として発展したものだとも言えます。
佐賀錦の特徴は、経糸(たていと)に金箔や銀箔を貼った和紙を使用しているので、織るのがとても難しいと言われています。
経糸が箔つまり和紙を使用しているので、織機の動きによって、経糸がねじ曲がりやすく、テンションの掛け方、湿度、織るスピード、様々なことを一度に気をつけながら織ってゆかなくてはならないからです。
また金の箔と金の糸では煌めき具合が異なります。
箔はキラッキラの光というより、光が当たるとふわっと上品に煌めき立って来る光と申し上げればよいでしょうか。
金の糸の方は、もう少しキラキラ感がありますが、地の色が重厚に煌めくのは、金の箔が大きな役割を果たしています。
④締めやすさ
フォーマル需要の袋帯はどうしても見た目重視になりがちなもの。金銀糸や多色にすることでどんどん重くなります。また、フォーマルな着物は着付けてもらう、つまり人に締めてもらう事が多い帯でもありますので、締めやすさは二の次になりがちです。
しかしこの帯は、重厚な袋帯の中ではとにかく緩みにくく締めやすいです。
もともと経糸(たていと)を重視した織物である博多織元が発展させた佐賀錦は、先に述べましたように経糸に和紙が織り込んであります。締めやすい博多織の技術を活かした結果として袋帯なので、締めやすさも担保されているわけです。
つまり、見た目、締め心地、両方ともに◎です。
上質な糸や箔を使っておりますので、跡も残りにくい帯です。
全く残らないという訳ではありませんが、質によって左右される部分でもありますので、お伝えしておきますね。
さて、このフォーマルお任せ!的な袋帯ですが、長々とご説明させていただきました。
ここまでご覧いただき、タイトルについてどうお感じでしょうか?
【どんな場所でも自信を持って臨めるフォーマル袋帯 佐賀錦 若松】
このタイトルは大げさでしょうか?
最初は大げさと感じられたかもしれませんが、ここまで読んでくださった方にはきっと伝わったことと思います。
フォーマルシーンも自分らしい装いにしたいと思いますが、まずはベースに絶対大丈夫!と自信を持って臨める安心感が必要だと思います。
まずその部分は、ご安心ください。
色も控えめでシンプルな若松柄の帯ですので、ここから先は、ぜひあなたらしいコーディネートに。
ご自分らしさは小物で表現してください。
帯揚げや帯締めのご相談もお受けしておりますのでどうぞお気軽にご相談ください。
■素材
絹77%
ポリエステル11%
分類外繊維(紙)(金箔)12%
■サイズ(仕立て上がり)
幅 :31センチ
長さ:4メートル50センチ前後
■納期について
ご注文いただきましてから製織に入ります。
納期は以下の通りです。
・製織とお仕立て :4ヶ月前後※タイミングによります。
・製織とガード加工とお仕立て :約5ヶ月後※タイミングによります。
※お使いのモニターの発色具合によって、実際のものと色が異なる場合がございます。
※小物のコーディネートも承ります。お気軽にお申し付けくださいませ。
・ご購入に際してのお願い
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cs@kinoshitakimono.com