『今こそ“着物”』暮らしと着物を愉しむコラム Vol.1 都田恵理子さん

今月より食や美容などライフスタイルの分野で活動する都田恵理子さん(ローフード研究家)による暮らしと着物を愉しむコラムを月に1回お届けします。
今回は「私が着物に魅せられる理由」です。



はじめまして、都田恵理子と申します。私は、食や美容のフィールドで、自然とのつながりを大切にすることをテーマに料理クラスの主催や講演活動をしつつ、「madame FIGARO.jp(フィガロジャポン)」というファッションに特化したオンラインメディアで、未来に向けたサステイナブルな暮らしの情報を発信しています。

この度、コラムを連載する素晴らしいご縁に感謝申し上げます。私が感じている着物の魅力をお届けできればと思っています。よろしくお願いいたします。



ここ数年、デジタルの発展で日々の生活を豊かに便利にしてくれるサービスやコンテンツが毎日のように生まれています。

みなさまと一緒で私も楽しみにしているのが、木下着物研究所 YouTubeチャンネル。その強みといえば、「今着たい着物が見つかる」こと、女将の木下紅子さんが独自の観点で掘り下げる「そう、そこが疑問だった!」というところが動画からいつでも継続的に学べることですよね。

そのおかげで、憧れのものと思っていた着物は、スマホの画面から、ぐっと近い存在になり、おしゃれの幅が広がるという着物との関わりの一歩が生まれました。


さて、今回のテーマとしました「私が着物に魅せられる理由」についてです。そのきっかけは、YouTubeチャンネルが始まるずっと前ですが、女将の紅子さんに着方を教わり、木下着物研究所のご著書に関わらせて頂く機会に恵まれたときのこと。

思い返せば、それまでいろんなファッションに触れてきた気がしていましたが、30代の後半、ちょうどその頃、日本文化を通じた交流やハレの日にお招きを受ける機会が増え、「着物を着たい!」と思っていたタイミングです。


何をするにも同じですが、目標があると俄然上達という自分の成長を感じることができ、小さな発見の数々にとてもワクワクしたのを今でも覚えています。

また、洋服をTPOに合わせて選ぶように、ルールをいかして自由に自分らしく着ることができるということも知りました。時にはアクセサリーを合わせるスタイリングで気分を上げられることも。



何より驚いたのは、私が取り組む「食」のあり方と共通して、着物にも暮らしに調和する季節ごとの楽しみ方があるとわかったときです。

手軽さや効率が重視されていく中で、着物は先人の知恵や物語から感性を磨いてくれるものとして、今では私の人生になくてはならない存在となっています。

みなさまにおかれましては、いかがでしょうか。着物の新たな魅力の発見につながれば幸いです。次回もどうぞお楽しみに。

※こちらのコラムは、毎月1回配信してゆきます。

【プロフィール】

都田恵理子(みやこだえりこ)ローフード研究家

オーガニック業界での広報職を経て、体にやさしい食や美容を専門に情報発信を手がける。madame FIGARO.jp などで活動。譲り受けた和装小物や日本の伝統文化に触れ着物に関心を抱く。