紅衣 KURENAI では、毎年着物としても着られる浴衣を江戸の染めの老舗 竺仙さんと制作しています。2023年本年の新作をご紹介します。
今年の柄ゆきは、「懸崖(けんがい)の菊」とです。
懸崖の菊とは、鉢から垂れ下がるように多くの花を咲かせるキクのことを言います。特定の品種ではなく、前倒しにした支柱に茎を添わせるように栽培した菊のことです。
見ようによっては松にも見えますね。色目で初夏から、柄を生かして初秋すぎまで長い期間ご着用頂けます。
竺仙さんは 毎年テーマを持って商品を作っておられますが、<不易流行>を大切にされているメーカーさんです。
<不易流行>とは、いつまでも変化しない本質的なものを忘れない中にも、新しく変化を重ねているものをも取り入れていくこと。
竺仙さんらしい、表現、そしてぴったりの表現、言い得て妙!
その言葉の通り、毎年柄ゆきは同じものもありますが、染める素材を変えてみたり、地の色を変えたりして、前年とは、全く違う表情を見せてくれます。
着物の色って、柄以上に印象を左右します。今回は竺仙さんの柄を活かして、紅衣らしい色で染めて頂きました。
着物をよくお召しの方は、意外にも浴衣はあまり着ない方も多いのです。
ここ数年、浴衣を着ていないから、しっくりくる浴衣が手持ちになくて、結局浴衣を着なかった。。。なんて事も多いのではないでしょうか?
オススメの理由は大きく分けて2つあります。
◾️オススメの理由
①大丈夫という安心感
着物好きな方が浴衣になかなか手が伸びない理由長い期間お召しになられたい、今年の気分で買っても大丈夫?
この柄、5年経っても着れるかしら?と、不安をお感じになられる方も多い事でしょう。
その点、先述の通り、竺仙さんの浴衣は<不易流行>、色はオーソドックスな色。
もしピンときたら、これは出会いです!
洋服の世界に比べ、着物はとても生産量が少ない小ロット生産です。この浴衣だって、今回ご用意したのは数反のみ。
ピンときたのならば、ご縁なのだと思う感じる所以は、生産量の少なさによるところも多いと思います。
②欲張りな心を満たす
せっかくなら浴衣としても、着物としても着たい!と思いませんか?
浴衣として浴衣らしく着たい!という商品もありますが、こちらの浴衣は、浴衣としても着物としても着ることのできる柄、それから素材です。
ちょっと寄り気味の画像をご覧いただくとお分かりになられると思いますが、生地に節感があり(紬のような)、生地にニュアンス、つまり表情があります。
こちらの生地は、それこそ綿紬という生地。
着方によっては着られる季節が長いとは、つまり、
衿なしで半幅で浴衣スタイルに、
衿を付けて、お太鼓を締めて着物スタイルに、
お気に召すまま、スタイルを楽しんでいただけるということです。
浴衣なら一般的には7、8月(お祭りなどのイベントコスチュームなどはシーンによって、多少前後あります)
着物としてなら、気温にもよりますが(25度くらいを1つの目安としています)、5月ごろから10月の初めころまでご着用可能です。
物をあまりたくさん持ちたくないなぁ。。
販売に携わる立場の私でさえ、そう思うのです。せっかく選んでくださるのなら、フレキシブルに気持ちに寄り添ってくれるようなこの浴衣を選んでみませんか?
◾️浴衣の技法
今回のお品は、抜染(ばっせん)という技法を使った浴衣です。
抜染とは、色を抜く技法です。
生地は、先染め(色が染まった状態)の糸を使い縞模様を織り込んだ節感のある綿紬を使用しています。
通常の注染は、染めたい部分に染料を注いで染めてまいります。
今回のこの浴衣の染めの技法は、先述の先染め(色が染まった状態)の糸を使い縞模様を織り込んだ綿紬の反物に、そこに注染の技法で、染料ではなく抜染して染めていきます。
そして、最後に、ポイントになる紫色を挿してゆきます。
注染は、裏も面も同様に染まっているので、柄がくっきり見えます。
風が強くて、着物が少し翻った際の裏にも柄がしっかり入っていて、あらおしゃれ!
手仕事なので、エッジや線にゆらぎがあり、なんとも言えない柔らかさが一番の魅力なように思います。
以下竺仙さんのHPより
木枠にはいった型紙で防染糊(今回はその糊の中に抜染剤が入っています。)を置く。
→
反物を型紙の大きさで折りながら(屏風だたみ)、糊置きを繰り返す。
◾️柄について
青みが強い紺の地色に白抜きで潔く柄を表現し、ポイントに紫系の色を挿しております。
柄行きは、「懸崖(けんがい)の菊」。
懸崖の菊とは、菊を盆栽仕立てにして、幹や茎が根よりも低く崖のように垂れ下らせて作った菊を言います。ちょっと松のようにも見えますね。
菊には「高貴」「高尚」「延命長寿」「邪気払い」「心身の安定」など様々な意味があります。
お正月や端午の節句、七五三など季節の折々にも菊を飾りますが、菊を生けることで、福が来ると、捉えられていたからです。
◾️色について
画像の通りの青みが強い紺の地色に、紫色をポイントで挿しております。
透け感のない生地感です。
※お使いのモニターと発色具合によって、実際のものと色が異なる場合がございます。
◾️商品サイズ
幅 : 38センチ
(おおよそ裄の長さ(腕の長さ)は他の寸法とのバランスにもよりますが、71センチくらいまでは対応可能です。あくまでもバランスによります。)
長さ: 12.5メートル
◾️素材
綿100%
◾️仕立てについて
こちらのご料金には、お仕立て代含めて、以下のものが含まれます。
・水通し
・国内ミシン仕立てか手縫い仕立てをお選びいただきます。
オススメは手縫い仕立てです。
・衿 広衿でもばち衿でも対応可。
衿裏の素材は木綿/ポリエステル/麻のものをお選びいただきます。
・背縫い(袋縫いかズラ伏せという仕様にさせていただきます)
・ご希望の場合居敷当は白い別布をお付けします。
■納期
タイミングによりますが、おおよそ1ヶ月半を予定しています。
※反物のみの販売も承ります。
お問い合わせからご連絡くださいませ。
※帯や小物のコーディネートも承ります。
お気軽にお申し付けくださいませ。
※写真の帯や小物はご料金には含まれません。
■お手入れ等について
・手作業による技法で染めておりますので、独特の濃淡がございます。
・熱、水分、汗、摩擦によって色落ちの可能性がございます。
お洗濯につきまして
・着物を扱い慣れたクリーニング店へご相談していただくか、ご自宅でのお洗濯にてお願い致します。
・ご自宅でお洗濯される場合は、漂白剤を避け、中性洗剤を使用し、冷水での押し洗いを推奨します。多少の色落ちの可能性がございますので、単体でのお洗濯をしてください。
・洗濯機を使う場合は、浴衣を仕舞うように畳んでいただき、洗濯ネットに入れていただき、手洗いコースでお願いします。
・脱水は、浴衣を二つ折りにした状態でバスタオルに挟んでいただき、クルクルと巻くようにして、水分をタオルで吸い取ってくただくとしわがよりづらくてお勧めです。
・乾燥は、手で形を整えた後、必ず陰干ししてください。
・乾燥機のご使用はお避けください。
・ご購入に際してのお願い
PC等のアドレスを推奨しておりますが、携帯のメールアドレスをご登録いただく際は必ず以下のメールが受信できるように設定をお願いいたします。設定できておりませんとご購入確認や、発送のお知らせなどのメールがお受け取りいただけないことがございます。
info@kinoshitakimono.com