※こちらは、今から刺繍加工をいたしますので、お納めまでお時間を頂戴します。
詳しい日程はご説明文の最後の方に記載しております。
刺繍・仕立て で約2ヶ月半程度頂戴します。
いわゆる古典の柄を新しい気分でとりいれたい、
シンプルだけどちょっとインパクトのある帯が欲しいなと思ったことはありませんか?
今回はこのように思ったことがある方にぴったりの、紅衣KURENAI オリジナルの名古屋帯をご紹介させていただきます。
紅衣 KURENAIは、毎日着物生活の木下紅子が、今の時代にリアルにマッチする着物が欲しい、という想いから作った着物ブランド。今までありそうでなかった着物や着物まわりの商品を様々な産地の職人さんにご協力頂き、ひとつひとつ丁寧にお届けしています。
この帯も、ある職人さんとの出会いによって生まれた帯です。
刺繍という技法に興味はあったのですが、刺繍=ラブリーな印象が強くて。。。どうしても好みのものを見つけることができませんでした。
可愛らしいものより、シャープなものの方が好みな女将の紅子にとって、刺繍の技法がそんな存在でした。
自分自身のブランドを立ち上げるにあたり、どんな帯を作りたいのか。。。と思った時に、ふと刺繍の技法が気になり始め、自分の好みを叶えられる刺繍の帯が欲しい、、と思い、いろいろと検討していました。
先述の通り、刺繍はラブリーな印象が多いのは、それは草花文様に取り入れられていたりしているものが多いからだと思っています。
それはそれで素敵だと思うのですが、あくまでもコンセプトのあるブランドの商品。様々曲げるわけにはいきません。
シャープな刺繍の帯が欲しいと思った時に、ある職人さんの刺繍のお仕事を拝見し、刺繍=ラブリーではない!ということを教えていただきました。
この方との出会いがなければ、紅衣 KURENAI の刺繍の帯は生まれていなかったと思います。
職人との出会い×我々のコンセプト が上手くまとまり、良き形で商品になった、そんな帯だと思います。
この帯の素敵なところはたくさんありますが、ポイントは
①魅せる刺繍
②シンプルイズベストを成立させる技量
③古典の枠を超えた意匠
この3つになるかなと思います。
①魅せる刺繍
パッとこの帯をご覧になられた時、シンプルだけどパワーのある刺繍だなあと感じませんでしたか?
それもそのはず、魅せる刺繍の技法と取り入れています。
もともと駒縫いという技法を用いて作った帯がありますが、今回の雪輪の帯は、縁取りとしての役割を果たしている駒縫いという技法プラス、糸目を通すように縫いを施す、この雪輪で言いますと、雪輪の中の柄ゆきのボリュームを出す役割のスガ縫いの二つの技法を使っています。
実は雪輪の帯は、塩瀬という帯の生地でないと出来ない刺繍。
大体は、柄を決めてどういう刺繍で表現するかと決めてゆくといった形で仕事を進めてゆきますが、こちらの帯に関しては、刺繍の立体感、奥行きを感じさせるために、塩瀬の生地を使って、この二つの技法を使って帯を作りたい、という風に、魅せる刺繍ありきで商品開発したものなのです。
シンプルなのにパワーがあるのは、二つの技法を組み合わせた魅せる刺繍の力が大きいでしょう。
②シンプルイズベストを成立させる技量
この雪輪文様の帯は、ダイナミックながら、とてもシンプル帯なです。
色は帯揚げをいつも染めてくださる職人さんに、刺繍は江戸刺繍の大ベテランの職人さんにお願いしました。
この帯は、刺繍が目につくことでしょう。メインは確かに刺繍ですが、メイクで申しますと、ベースメイク部分に当たる帯の地の色合いの銀鼠色がとても綺麗なので、刺繍がより映えて見えます。
刺繍の技法は、とてもシンプル。
駒縫いの縁取り、そして、雪輪の柄のボリュームを担っているスガ縫い、線をまっすぐ、角をしっかり角にする、書くと以上なのですが、他に色も使わず、シンプル故に難しいのです。
シンプルだからこそ、技量が透けてみえてしまいます。
柄数が少ないシンプルさ、、、このような帯が実はあまりない理由はここにあると思います。
シンプルモダン、申し上げると一言ですが、職人の技量あってこその帯が出来上がりました。
③古典の枠を超えた意匠
雪輪文様は、後ほどご説明しますが、自然文様の一つ。
着物や帯の柄として長い期間愛されているものです。
今回のこの帯のもう一つのミッションが、古典の柄ゆきをモダンに見せたいということ。
着物を楽しむ上で、古典の文様を身に纏うことは、着物ならではの楽しみかと。
シンプルなものが好きな女将紅子も、モダンな印象の古典の柄ゆきのものが欲しいと。
刺繍の技法は決まっていたので、技法の良さを魅せることも求められました。
柄と刺繍の技法の相性で、雪輪文様を採用するのはすぐに決まったのですが、どうモダンに見せるのには、少し悩みました。
お太鼓の部分を少しダイナミックな柄ゆきにすることで、モダンな印象に見せることに。
また思い切って雪輪を重ねず、一つだけ大きな雪輪を配することに。
様々なバランスにおいて、古典の柄ゆきですが、モダンな印象の帯となりました。
最後になりますが、この帯の柄についてお話ししましょう。
この帯の文様は雪輪です。
お腹のところに小さい雪輪がひとつ、そしてお太鼓のところに大きい雪輪がひとつ配されています。
雪輪は自然文様の一つ。
自然文様とは、自然と共に生きる日本人が身近な自然を完成で写し取り、着物や帯に文様として表現したものと言われています。
柄によっては、日本人の信仰心や、精神性を感じさせるものもあります。
雪の結晶を六弁の花のように表した文様。
抽象化された形で、季節を問わず、着物や帯に幅広く用いられる文様のひとつです。曲線でありながら、ちょっとシャープさも感じさせる文様の形です。
着物や帯によく用いられる文様ですが、何かを組み合わせたり、複数の雪輪が連なって表現されることが多いのですが、紅衣 KURENAI は、シンプルイズベストと思っております。
魅せる刺繍の技法を取り入れることによって、シンプルですが、魅せる帯に仕上げました。
この帯は、帯の生地的に夏以外締めることのできる帯となります。
雪輪の柄は冬だけ?
いえいえ、浴衣の文様としても取り入れられる文様ですので、紅衣 KURENAI としては、冬以外の季節もお召しいただける文様として捉えております。
もちろん冬に楽しんでいただく柄ゆきとしてお捉えいただいてもよし、我々のように、季節問わずと捉えていただいてもよし、です。
色々と理屈を申し上げましたが、えー素敵!!美しい!欲しい♡締めてみたい♡と思っていただけたら嬉しいです。
名古屋なのですが、女将の紅子は、付下調に見える絞りの小紋や、縦ぼかしの小紋、紬、そしてスーツ地のウールの着物にも合わせています。
コーディネートしやすい使える1本です。
■素材
絹100%
■サイズ
仕立て前
幅36㎝
長さ約5m
※帯の仕様は九寸名古屋帯です。
お仕立て後のおおよそのサイズ
お太鼓部分の幅30.5㎝
長さ3m75㎝前後(一般的な寸法)ですが、ご相談させていただきます。柄の位置は変わりませんが、長くお仕立てさせていただくことは可能です。
■お仕立て
こちらのご料金には、国内手縫いでのお仕立て代/中の芯代 も含まれます。
九寸名古屋帯ですので、一般的には名古屋仕立てにて仕立てます。
今回は名古屋帯仕立てを推奨しておりますが、お好みもあるかと思いますので、別途ご相談お受けいたします。仕立て方により以下のような違いがございます。
①名古屋帯仕立て(お腹に巻くところが全てかがってあります。染め帯などはほぼこの仕立て方です。)
お腹に巻かれる部分の幅はおおよそ16センチ前後になります。
②開き(平)仕立て(手先からたれ先まで全て同じ幅の状態です。)
→この方法の場合、裏地が別途必要(木綿素材)になりご料金も別途8,000円頂戴いたします。
芯の固さ少し固めを推奨しています。一般的な固さをご希望の場合はご遠慮なくお申し付けくださいませ。
基本は名古屋帯仕立てで、少し固めの芯にてお仕立てします。
お迷いでしたら、メールにてご相談お受けいたします。どうぞお気軽にご相談くださいませ。
※ガード加工はこちらのご料金には含まれません。別途7,700円(税込)頂戴いたします。
ガード加工ご希望のお客様は、ガード加工の項目もご用意しておりますので、そちらからお選びくださいませ。
■納期について
ご注文いただきましてから刺繍と仕立て加工を行います。
納期は以下の通りです。
・刺繍、お仕立てのみ :約2ヶ月半前後
・刺繍、お仕立て、ガード加工 :約3ヶ月前後
※お使いのモニターの発色具合によって、実際のものと色が異なる場合がございます。
・ご購入に際してのお願い
PC等のアドレスを推奨しておりますが、携帯のメールアドレスをご登録いただく際は必ず以下のメールが受信できるように設定をお願いいたします。設定できておりませんとご購入確認や、発送のお知らせなどのメールがお受け取りいただけないことがございます。
info@kinoshitakimono.com