最近、着物ファンでない一般の方に「着物を着る方って増えているんですか?」と質問されました。

着物の市場規模ということで言えば、この10年で半分以下になったと言われています。着物人口という統計データを見た事がないので実際のところは不明です(もしご存知の方がいらっしゃたらぜひ教えて頂きたいです)が、私自身の肌感覚で言うと東京に関して言えば、街中で着物姿を見る方は増えているように思います。

もちろん地域にもよりますが、一日外出していると数名の着物姿を見かけます。平日に関しては50〜60歳代女性が多いように思いますが、週末になると30〜40歳代女性を見かける事も増え、男性の着物姿もチラホラ見かけるようになって来ました。

また、世の中の関心度の高まりを感じるのは、着物とは直接関係のないメディアからの取材や、着物ファンではない一般の方から「着物って良いですよね」とか「最近興味が出て来た」と言われる頻度が増えています。

上記の写真は妻の紅子がawaiのスーツ生地の着物を着ている姿ですが、先日もファッションブランドのmatohuさんのショーを見に行った際に海外のメディアから写真撮影や取材を求められました。毎年ショーはお邪魔しているのですが、この10年間で一番反応があったように思います。ひとつポイントがあるとすれば、私も紅子もいわゆるはんなり着物ではなく、洋服と並んでも違和感のないスーツ生地や上質なコットン素材の着物を着ていたことでした。

私自身も数年前から「リアルクローズの着物」というコンセプトを訴求するようになりましたが、着物のリアルクローズ化がここ数年進んでいるのは確かです。ウールや木綿というと良く「普段着」という言葉が使われやすいのですが、「普段着」や「日常着」(=家着、部屋着)ではなく、ファッションアイテム(=見られることが前提)として「リアルクローズの着物」が求められて来たのだと思います。近年流行ったデニムの着物もその一つだと思います。

先日大手呉服チェーン店の幹部の方とお話しをしていて、最近スーツ生地の着物を扱うようになったと仰っていました。大手セレクトショップのバイヤーさんにも日頃扱っていらっしゃるスーツの生地を使って着物として提案することをオススメしたのも六本木のawaiで提案し始めた数年前です。
安価であるためのウールや木綿ということではなく、お洒落な着物アイテムとしてスーツ生地や上質なコットン素材の着物が増えると、着物に縁遠い層の方々にも近い存在になってくれると思います。

冠婚葬祭以外にファッションアイテムとして着物を着用しているという意味では、東京を中心にリアルな着物人口は増加傾向にあると思います。それが一層増加するために何が必要なのか?ヒントは日常の中にたくさんあるように思っています。
【着物・和装】
【伝統工芸】

Instagram