ここ数日急に寒くなったので、前回のブログに引き続き着物の防寒について、特に男着物について書きたいと思います。

毎日着物で生活をしているということは、当然寒い日も暑い日も着物を着ているということです。
マントやとんびと言われるようなコートも着た事がないわけではありませんが、実は現代ではなかなか着る機会は少ないと言えます。

洋服のコートに比べると、着物のコートは重くなります。どういうことかと言うと、細い洋服の袖とは異なり、袖の丈の分量がある分が面積が大きくなります。つまり、生地の面積が大きい分だけ重たくなるということです。

東京で生活をしていると電車や地下鉄、地下街や商業施設等、本当に外で歩く時間は意外にも短いと言えます。一番寒い1〜2月だとしても、あまり厚手のコートを着ていると、屋内に入ったときに逆に邪魔になります。

クラシカルなマントのようなコートに憧れている男性陣も少なくありませんが、現代のライフスタイルから言うと実用性は必ずしも高くないのです。過去に私自身も衿のまわりをマント状のものが付いた「とんびコート」を着ていた時期もありましたが、あくまで初心者の頃だけでした。ということで、個人的にはあまりオススメをしません。

コートも持っていますが、そこまで素材にボリューム感を持たせていないものです。また、冬場も前半と後半期は、前回書いたmatohuさんとコラボレーションしている衿ショールが活躍することが多いのです。

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さて、私と何度かお会いしたことのある方はお気づきかもしれません。私は日常的にストールを首に巻いています。上記の写真は江戸小紋の廣瀬雄一さんに染めて頂いた鮫小紋のストールです。

冬場はこの廣瀬雄一さんのストールの他にも結城紬のストールや親しくさせて頂いている染織作家さんのものなどがあります。冬以外にも春秋には汗をかいても自宅で洗える久留米絣(木綿)のストールや夏場は麻素材のものなどを活用しています。

洋服でジャケットを羽織ったときが着物だと羽織をしている状態と例えるならば、シャツとパンツの組合せは男着物だと着流しと表現をします。羽織を羽織ると少し仰々しいかなとか、春秋に軽快に着物を着る場合は着流しで着る事もしばしばあります。そのときに何だか少しアクセントを付けたいときにストールを巻くとポイントになります。

男着物は女性と異なり帯締や帯揚などの小物がないので、どうしても季節感やその日の気分を表現するアイテムが多くありません。私の中ではストールは、防寒の意味合いだけではなくそんなアイテムの一つでもあるのです。

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