改めまして、あけましておめでとうございます。

本日は旧暦では一月一日の元旦です。一昨年から新暦に対して旧暦が少し遅く進んでいるので、例年に比べると二月八日と旧正月も遅いです。

旧暦に詳しくない方もいらっしゃると思うので、もう少し丁寧に説明をしましょう。
一昨年の平成二十六年は旧暦が一月三十一日でした。平成二十六年は旧暦では閏月という月があり一年が十三ヶ月(十二ヶ月+閏九月)ありました。そのため、翌年の平成二十七年では二十日程ずれて旧正月は二月十九日になりました。そのまま、平成二十八年の今年もそのままのズレを引きずりますが、旧暦では一年は354日であるため、その結果の平成二十八年は二月八日の今日が旧正月と前倒しになります。ちなみに来年の旧正月は一月二十八日となりさらに前倒しになります。

さて、あまり文章で書いてもピンと来ないかも知れません。私自身も旧暦を意識するようになったはここ十年弱ですが、旧暦を意識し始めるといろいろなことが見えて来ます。

現代人は新暦つまり太陽暦が当り前の生活になっていますが、約150年前の明治初期までは日本人は旧暦(=太陽太陰暦)で生活をしていました。旧暦で一年は354日で、新暦の365日との誤差は19年に7回ある閏月で調整されます。365日を一年と考えるのか、354日を一年と考えるのかは違いますし、一年が十三ヶ月ある年があるというのも今の私達にとってはなかなかピンと来ないでしょう。

旧暦では春は一月から三月のことを指しました。そこから一月を新春と言います。そのまま三ヶ月毎に四〜六月が夏、七〜九月が秋、十〜十二月が冬となるため、本来は各節句も旧暦の時期に行われました。例えば、三月三日の桃の節句の時期には桃の花は咲いていません。七夕は新暦では例年梅雨時期に重なるため、天の川は見えないことが多いですが、旧暦の七月七日は今年だと八月九日となるため、もちろん梅雨はあけていることでしょう。今でも地方では、節句を行う旧暦で行うところもたくさんあります。

近年、毎年のように異常気象だと言われ、エルニーニョも温暖化と関連する異常気象の一種のように捉えがちですが、実は縄文時代からあったと聞いたことがあります。様々なことが現代の基準で考えてしまいますが、まだ日本で新暦は150年弱の歴史ですから、本当の意味で日本の生活に根ざしているとは言えないかも知れません。着物生活をしていると、いつどんな着物を着るのかということは、新暦よりも旧暦で捉える方がしっくりくることが多いと個人的には考えています。

私達、日本人の生活は明治維新からの約150年間、そして、戦後70年を経て大きく変わりました。同時に世界も大きく変わったとは思います。ただ、地球レベルの尺度で考えれば何も変わっていないのかも知れません。もうひとつの新しい年の始まりに、そんなことを考えました。

平成二十八年二月八日
【旧暦一月一日/先勝(庚申)】

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