<お茶会終了後、matohuの堀畑裕之さん、関口真希子さんと大徳寺真珠庵 山田宗正ご老師のお軸「寒鴉」の前で>

昨日は、matohuの堀畑裕之さんよりお誘い頂きまして、根津美術館で行われた宗和流の「宇田川宗光 東京宗和會會長就任 寒鴉齋齋號披露茶會」に伺って来ました。

宗和流は戦国時代の飛騨高山藩主・金森可重(ありしげ)の嫡男で金森重近(しげちか)=宗和(そうわ)(1584-1657)を流祖とする茶道の流派です。
千利休の息子である道安に茶道を学び、古田織部や小堀遠州などの影響も受けたと言われています。公家衆との親交が深く、公家の茶の確立に宗和の茶が大きく影響を与え「姫宗和」とも表現されることがあります。
加賀藩三代藩主の前田利常(としつね)からの申し出により結果として長男が出仕したことで、加賀つまり金沢では今でも宗和流が盛んだそうです。

明治以降、実業家で能登出身の畠山即翁による勧めで東京に移り、東京での宗和流の継承がされるようになり、今回就任された宇田川宗光さんで十八代を数えます。

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さて、今回の茶会は「宇田川宗光 東京宗和會會長就任 寒鴉齋齋號披露茶會」と案内されています。現在、宗和流は他にもその流れを汲む会があるため、家元とは表現しないようですが、つまり家元就任の記念茶会というわけです。上記の写真は、今回頂いた記念のパンフレットに写る宇田川宗光さんです。

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今回のお茶会には、金森宗和も縁深く一休禅師が開祖の大徳寺真珠庵の山田宗正ご老師が後見を務められていました。宇田川宗光さんが大徳寺のご老師の元で得度されたということで、それまでのご縁の繋がりや流派のこと、そして盛大に執り行われた法要についても写真付きで詳しく説明がされていました。

通常の”家元就任記念茶会”なんて聞くと、一体どんな緊張感のある茶会だろうかと緊張した面持ちで伺って来たのですが、杞憂に終わりました。山田ご老師を始め、宇田川宗光さん、そして、ご一緒させて頂いた正客の輪島の塗師(ぬし)である赤木明登さん、それぞれのお人柄もあり、とてもアットホームなお茶席となりました。

本来はもてなしのためのお茶会が道具の品評会や形式的なものになりがちであると聞く事があります。私自身はお茶会に参加するよりも、お世話になっている流派のお茶会でお手伝いをすることが多いのですが、幸運にも今まで参加させて頂いた茶会は心遣いの行き届いた会が多く、今回も関係者の方々のお気持ちが伝わる会でした。心からご就任のお祝いと御礼申し上げます。ありがとうございました。

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とても居心地の良いお茶会でありながら、一方でこれほどのお道具に巡り会うこともないだろうというクラスのものでした。今回のお茶会が根津美術館で行われたのは、宇田川宗光さんと深いご縁があるということあり、全面的な協力の元での開催だとのことでした。通常は展示室のガラスの向こう側でしか見る事ができないようなものばかりです。

お道具に詳しくない私でも価値が分かるようなものがたくさん使われていました。

そんな中に若手の金工作家の藤井由香利さんの皆具が、新しいものであるにも関わらず、違和感を感じる事なく収まっているいると思いました。半年前に同じく根津美術館で開かれたmatohuさんの「長着茶会」で拝見した藤井由香利さんの釜にひと目惚れをした私としては、また藤井由香利さんの作品に触れる事ができたことも嬉しいひと時となりました。

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様々なお道具の中で印象に残ったもののひとつは、千利休や古田織部、小堀遠州他が所蔵したという井戸香炉の「此の世」。利休がこの香炉の素晴らしさを讃えて百人一首から紫式部の歌「あらさらむ此の世のほかの思ひ出に 今ひとたびの逢ふこともかな」を選び、「此の世」と銘を付けたと言います。

井戸ですから決して華美な香炉ではありませんが、利休の時代から現代に至るまでこの「此の世」を通じて、様々な人の縁を紡いで来たと考えるとこの場にいることのご縁を感じると同時に、日本人の美意識、そして、日本文化の継承のひとつのカタチとしての茶道・茶の湯の奥深さを改めて体験出来た時間となりました。

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今回の記念茶会の記念品の中には、金森宗和の指導の元、野々村仁清が作ったとされる「三玄院天目」をガラスでうつした天目茶碗でした。伝統を引き継ぎつつも現代の技術を活かした提案として、宇田川宗光さんの想いが伝わって来る記念品でした。

ちなみに「寒鴉齋齋號」の鴉(からす)とガラスをかけている!?・・・なんて思ったのは私だけでしょうか(笑)。

平成二十七年十一月二十九日
【旧暦十月十八日/先負(己酉)】

和ヲ服スルススメ①ブログ用

“和ヲ服スル”ススメ 〜サムライの一服〜

和服の服、薬を服用するの服。もともと服とは薬ことをも意味しました。
世の中はグローバルに広がりスピードは早まるばかり。この現代に”一服”を提案します。
期間中はゲスト作家をお招きしてのトークイベントやお呈茶も予定しています。

場所:銀座三越 7階 ジャパンエディション
期間:平成27年11月18日(水)〜12月8日(火) 午前10時30分~午後8時
監修:木下着物研究所
参加作家・ブランド
matohu(布物)   ※11/18〜24
二階堂明弘(陶芸) ※11/25〜12/1
中澤希水(書)   ※12/2〜8
Sゝゝ(金工等)
蔦屋漆器店(漆器)

awai(布物)
※期間中は全ての作家・ブランドが出展しますが、※各期間には拡大展開いたします。

【トークセッション/参加無料】
ファッション、陶芸、書の世界で活躍される方々から監修の木下勝博が「服スル」をテーマにお話を伺います。
(1)十一月二十一日(土)十四時〜 →終了しました
「これからの和ノ服」 matohu デザイナー 堀畑裕之氏、関口真希子氏
※終了後にmatohuの茶箱を使用したお呈茶も予定しています。
(2)十一月二十九日(日)十四時〜
「器を服スル」 陶芸家 二階堂明弘氏
(3)十二月六日(日)十四時〜
「書を服スル」 書家 中澤希水氏

【お呈茶】
和ヲ服スル茶会/武者小路千家 傳田京子氏
11/28(土) 各14:00〜、14:45〜、15:30〜
定員:各回3名ずつ
参加費:1500円(税別)
気軽な立礼式でお茶を楽しんで頂きます。
※お申込は銀座三越7階ジャパンエディション(03-3535-1804(サロン ド きもの直通))まで直接お申し込み下さい。
※11/18-11/24は隣接の「サロンドきもの」では、リアルクローズの着物ブランド「awai」が期間限定出店致します。

※詳細はWebをご覧下さい。
http://kinoshitakimono.com/
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